今回、ご紹介する本は『ビジネスマンのための「人物力」養成講座』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）。著者の小宮一慶さんがゲストです。収録は、麹町にある小宮さんのオフィス、小宮コンサルタンツで行われました。

　この本はシリーズになっていて、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』からはじまり、『ビジネスマンのための「人物力」養成講座』まで、シリーズ累計で85万部発行されています。シリーズのファン、特に30代から40代のビジネスパースンの読者が多く、女性の読者も多いそうです。

　近年のビジネス書は、数字に関する本、自己啓発本が多い中、それらとは異なる視点で、ビジネスマンとしてのスキルをいかに高めていくか。小宮さんの経営コンサルタントとしてのスキルを入れ込んでいるところが特色です。

■「本質を見極める力が何よりも大切」

　「人は物を見ているようで実は見ていない。ビジネスも人生もそうで、どうすれば物が見えるようになるのかということがこの本のテーマです。」（小宮）

「企業や人の現象を見て対処するだけでは本当のコンサルタントではないと思ってます。本質を見ぬいてどう対処していけばいいのかアドバイスするのが仕事だと思っています。」（小宮）

「例えば、一流ホテルかどうかを見分ける方法として、朝食のバイキングのプチトマトのへたがとれているかどうかで見分ける方法があります。それ自体は現象で、仮にへたがついていても食べるのにそれほど苦労はありません。しかし、へたがとれているということは、一手間をかけているからなんです。つまり、一手間、人手をかけているかどうかというところが一流ホテルかそうでないかの本質なんですね。」（小宮）

「この本も含めて、私の著書はそうですが、現象のおもしろさだけを見ているのではなくて、現象から見える本質をいつも書きたいなと思っています。「現象を捉えながら本質ってなんなのか」を書くことを心がけています。」（小宮）