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マハリシ南青山プライムクリニック院長
蓮村誠さん

今夜のゲストは、マハリシ南青山プライムクリニック院長の蓮村誠さんです。大和書房から出版された『アーユルヴェーダ式2週間で毒出し生活』を中心にお話を伺いました。
「アーユルヴェーダ式2週間で毒出し生活」
菅原:
それはとっても新しい発想ですね。心の問題はたいてい心のケア、心のカウンセラーっていうのがいて、今回の震災みたいのでも、ケアするためにたくさんのカウンセラーが被災地に行ってたりしますけれども、それとはまったく違って、アーユルヴェーダの場合は、体の未消化の物を燃やしきることによって、結果、心の方も気が付いたら消えていると。
蓮村:
そうです。もちろんカウンセリングも有効だと思うし、必要だとは思うんですけど、もしその個人の消化力がうんと弱くなってしまっていたら、その人が自分で燃やす力が無いので、どんなに話すという作業をしてもなかなか燃えていかないし、減りにくいと思うんですよ。だから、どっちかということではなくて、そういうふうに両面使うのもいいことだなと思います。
菅原:
そう考えると、シンプルですね、とてもね。
蓮村:
シンプルです。
菅原:
シンプルっていう意味では、体の問題と心の問題と2つ行かなくていいわけですから、一応心の方でもやもやしたものだとか、ちょっと今、鬱(うつ)かなみたいのがあったとしても、取りあえず未消化物というものにフォーカスして、それを上手に燃やしていく、そういうことを意識すれば、とても後で考えたらすかっとしてきたみたいな、それがいいわけですね。
蓮村:
そうですね。
菅原:
結果として、それが、未消化物が心にも無くなったら、生きてることが楽しいと。
蓮村:
非常に快適だと思います。例えばお仕事普通にやられていて、別に鬱でもないと。お仕事するときっていうのは物を考えたりもしますよね。書類に目を通したりするんですけど、そういうふうなときに、目から入ってきたそういう情報を自分の中できちっと処理をして、分析して、結論を出していくっていうのも、これも消化力なんです。ですから、何をするにしても消化力が無ければ、われわれは生き生きと活動ができないので、心の消化力、体の消化力、両面をいつも安定させておくことは、どんな場面でも役に立つと考えます。
菅原:
そうすると、普通でいう情報をちゃんと上手にファイリング、頭の中でしたりとか、要る物と要らない物を大きく分けて、要らない物は全部心から捨てていく、記憶から消しちゃうみたいなことの能力を高めることができれば、心の中も含め、頭の中にも、未消化の情報だらけで、いつも宿題が残ってるような、そういうことが起こらないわけですね。
蓮村:
そうです。
菅原:
それじゃ、ここで、3つのドーシャっていうことについて伺いたいんですが、このドーシャっていう言葉遣いも、さっきのアーマと同じように、アーマが未消化物っていうなら、ドーシャっていうのはなんて訳したらいいでしょうか。
蓮村:
分かりやすくいうと、ドーシャっていうのは、バランスではあるんですが、エネルギーっていう言葉に置き換えることが多くて、3つあるわけですが、その3つのドーシャ、3つのエネルギーはそれぞれ性質が違うので、分かりやすくそれを日本語流にいうと、風のエネルギーと、火のエネルギーと、水のエネルギーというふうにいいます。
菅原:
これは体質と訳すわけではないんですね。
蓮村:
そうですね。体質ではなくて、この3つのバランスを個人はそれぞれ持ってるんですが、その3つのバランス状態を体質といってますね。
菅原:
つまりこの3つのドーシャっていうのの性格が、人間の体の中に一人一人固有のバランスで存在してますよっていうことなんですね。
蓮村:
そうです。
蓮村:
例えばこの3つの基本的な性格であるヴァータ、ピッタ、カパっていうのが1つだけの人もたまにはいるけど。
蓮村:
いえ、3つみんな持ってるんです。ただ、多い少ないは人によってばらばらで、例えばヴァータという風のエネルギーが非常に多い人、こういう人の場合は単一ドーシャ型っていう言い方をしてるんですね。でも、3つ持ってることは持ってて、ピッタとカパが少ないだけなんです。
菅原:
それはそういう人もたまにはいると。
蓮村:
はい、います。
菅原:
一目見て分かられますか。
蓮村:
だいたいですね。20年もやってるので、だいたいこの方はこのバランスとこのバランスだろうなという、想像ですけどね、その方の見た目で判断することはします。
菅原:
そうすると、たいてい当たりますか。
蓮村:
われわれは正確に診るために脈診というのをするんですが、裏付けるためにちゃんと脈を診ますけれども、そんなに外れてはいないと思います。
菅原:
じゃ、私はどれの何でしょう。
蓮村:
外見的なところとか、こういったお話の仕方であるとか、まずピッタという火の力はある程度お持ちの方だと思うんですね。ピッタというのは火のエネルギーなんですけれども、論理立ててきちっと物事を運んでいく、そういったことが得意なんですよ。論理性っていうのはピッタの力なんですね。あと、言葉のエネルギーですとか、そういった力強さみたいのも火の人の特徴なんですよ。あとは、こうして一緒にいる中で、全体に感じる安定感とか、重さですね、重さ、安定感っていうのは水のエネルギーのカパなんですね。このカパのエネルギーもおそらく持ってらっしゃるだろうと。一方風のエネルギーはヴァータっていうんですけども、これもお持ちですけれども、水のエネルギーのカパと、火のエネルギーのピッタに比べると、おそらく少ないだろうと。
菅原:
ありがとうございます。私もそうじゃないかと思いました、これ読んでて。ピッタ・カパか、カパ・ピッタか、どちらかなみたいに線を、ここで折っといたんですけれども。風っていうのが一番分かりにくかったんですが、ヴァータっていう。
蓮村:
ヴァータの方っていうのは、全体的に、まず体形的には細い方が多くて……。
菅原:
痩せ形ですね。
蓮村:
痩せ形が多いですね。話なんかもばらばらに飛んでっちゃうことが多いですね。まとまらないんですね。一度始めて、話がどんどんずれていったりもしますね。あと、雰囲気は明るくて、ぱーっとした感じがするんですよ。割とはしゃいだり、でも、ちょっとしょんぼりしたり、波がなる人なんですね。元気だったり落ち込んだりっていう波が出やすいのがヴァータの人の特徴ですね。

蓮村誠

1961年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業、医学博士。オランダマハリシ・ヴェーダ大学、マハリシ・アーユルヴェーダ認定医。特定非営利活動法人 ヴェーダ平和協会理事長。東京慈恵会医科大学病理学教室および神経病理研究室勤務の後、1992年オランダマハリシ・ヴェーダ大学、マハリシ・アーユルヴェーダ医師養成コースに参加。現在、診療に当たる傍ら全国各地での講演活動、書籍執筆、テレビ出演、雑誌の連載などマハリシ・アーユルヴェーダの普及に努める。
著書に「ファンタスティック・アーユルヴェーダ」(知玄舎)、「生命礼賛(いのちらいさん)」(総合法令出版刊)、「いのちの治療)」(総合法令出版刊)、「コーリング・アイアム」(知玄舎)などがある。